裏紙の危険性
情報セキュリティでは『裏紙』は絶対にNG
環境対策には欠かせない『裏紙』利用ではあるが
皆さんのオフィスでは裏紙を利用されていますか?
環境対策に取組まれている企業では当たり前かもしれません。
紙の使用量も減りますし、リサイクルすればより環境貢献になる。
しかし、この裏紙利用は情報セキュリティの世界では絶対にNGなのです。
何故NGなのか・・・
過去にブログでも数回取り上げました。私的に申し上げれば、人がやることには一定%の失敗があると思っています。
その失敗により発生する損害がリスクであり、その損害を発生させる可能性が脆弱性ではないでしょうか。
脆弱性はITの世界では直ちに対策が必要な事項です。
では、人がやることとは何か。
裏紙の運用事例
裏紙を利用する場合、少なくとも今の時代は『個人情報』や『機密情報』が記載されている紙の裏紙は利用しないルールになっていると思います。
これが100%実施できるかどうか、これが問題なんです。
いやいや自社はキチンと教育しているから大丈夫。
そんな思いの方が沢山いらっしゃるはずです。
しかし、100%そう言い切れるでしょうか?
まずは裏紙として所定の容器(段ボール等)にいれる人
個人情報や機密情報が記載されていないか、一枚一枚確認が必要です。
次にそれを使う人
プリンター、コピー機、印刷機へセットする際に一枚一枚確認すること。
最後に裏紙に印刷をした人
印刷後に裏面を確認。
いちいち裏面を確認しないですよね。
裏紙を使用するには、この3段階全てのチェックがなければ間違いが起こる可能性があります。でも、裏紙チェックが仕事ではないですからね。
裏紙の事故事例
過去のブログにもお伝えした事例です。
弊社の長年のお客様のA社様からの話。
ある業界のNo.1企業とNo.2企業の両方と取引きがある同業他社。
当然両社の情報は紙ベースとして印刷され社内に存在します。
その会社は裏紙を利用されている企業だったようで、当然両社の情報が裏紙になる可能性が発生します。
勘のいい方ならこれで想像はつくと思います。
結果申し上げると、、、
A社へ送るファックスの裏面にB社の機密情報が記載されていた。
大問題だったそうです。
当然仕事はなくなるでしょうし、損害賠償も考えられます。
この他にも最近このような事故事例がありました。
【2019年10月:熊本市】小学校の図工の事業で、いじめアンケートをご配布
>>画像をクリックまたこちらよりご確認下さい。
リンク先をご覧頂ければわかり易いですが、担任の先生が「再利用ボックス」にある紙を利用して授業を行った結果。裏面がいじめアンケートであったようです。
【2019年10月:仙台市】中学校で模範解答裏面にいじめ関係者の個人情報
>>画像をクリックまたこちらよりご確認下さい。
これもたまたま学校で発生したいじめに関する情報の漏洩事故です。
事故における共通点
3つの事故をご覧になられてどう思われるでしょうか。
共通点は上記に述べた『3つの確認』がなされていない事です。
そもそも忙しいのに一枚一枚確認をする人はいないでしょう。
それを企業が強いるのは非常にストレスにもなると言えます。
ましてや働き方改革の側面から考えると・・・
皆さんの会社ではこのような可能性がゼロと言えるでしょうか。
個人情報、機密情報以外を裏紙に使いましょう。というルールは逆に手間がかかり、尚且つ企業のリスクが増加します。
それでも続けるならば、チェックにチェック重ねて実行する事になるのです。
裏紙を利用する事により環境への貢献ができる。また、紙の購入額が減る。
これと、上記の様な問題を天秤に載せてみると答えは出るのではないでしょうか。
私の周りの情報セキュリティ関係の方々はそろって即やめるべきと口を揃えて言います。私も同意見です。
皆さんも、是非今一度お考え下さい。
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